女将のひとりごと

便利が故に…。 母の味。店の味。想い出の味。

2016年5月27日

ついこの間、こんなことがあったのです。

この頃の車は鍵を手元に持っていれば、鍵を鍵穴に入れなくても指で触れるだけで
自動でドアが開閉出来るし、ボタンを押すだけでエンジンがかかります。
本当に便利でドンドン進化していく素晴らしい技術に脱帽しています。

しかし、ちょっと間の抜けた私は、お店の開店前に実家に用事があり、
車のエンジンを止めずにそのままにして、ポケットの中の鍵を下駄箱の上に置いてしまったのでした。

用事を済ませ、慌てて、そのまま車に乗って帰ってしまったのです。駐車場で車のエンジンを指で止め、
ドアを閉めようとしたら、鍵がかからず、その時初めて、鍵を実家に置き忘れた事に気がついたのです。

そこからが大変、お客様をお迎えするぎりぎりまで他の車で再度実家に行き、鍵を取ってくるという不始末。

でも、元々、機械音痴の私は、スマホにしても、半分程しか、便利機能を使いこなせていません。
この世の中、進化しすぎて、ついていけない事って、おありではないですか?
使いこなせないから、愚痴を言うわけではないのですが。
便利が故に悪事件も多くなっている様な気がします。
ついつい家庭環境はどうなっているのかな?…..なんてTVの前で独り言を発したりして。

あるお客様がこんな事を言っておられました。

煮たき物を食べているお子様に、はずれた子は居ない…..とか、
私も歳がいく程、母親の料理が懐かしく、漬物一つでも同じ物を作ろうと思ってしまう。

これは、正に受け継がれた親の愛ですよね。

当店の料理もそんなものの様に思うのです。
一度食べて頂いた方が、料理をもう一度食べたいと思って頂ける懐かしい味。
都会の洒落た新しい味ではなく、元々新鮮なお魚が醸し出してくれる旨味に愛を加えた、
何処にも真似が出来ない味、懐かしい味なんです。

仕事に疲れたり、介護に疲れたり、子育てに頭を悩ましたり、中々良い事ばかりも続きません。

でも、ナーバスな事ばかり考えていてはいけません!!
世の中の人、皆、平等に笑ったり泣いたりしているのだと思うのです。

一度、時間を止めて、小浜に来られませんか?
ボーッとする時間も、ゆっくり美味しい物を頂くことも大事な時間だと思いませんか?
そして、母親の味の様に、またあの味に触れたいと思って頂けたら、本当に感謝です。

~生簀を泳ぐ新しい仲間~

天然ハモ、鰻。又、海老漁も始まります。しらさ海老、車海老etc.

小浜の旬のお魚を召し上がって下さいね。